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ホテル・ルワンダ [映画]

脚本:ケア・ピアソン、テリー・ジョージ
監督:テリー・ジョージ
CAST:ドン・チードル、ソフィー・オコネドー、ホアキン・フェニックス、デズモンド・デュベ、デイヴィット・オハラ
、カーラ・シーモア、ファナ・モコエナ、ハキーム・ケイ=カジーム、トニー・キゴロギ、ニック・ノルティ他

http://www.hotelrwanda.jp/
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□story
1994年、ルワンダで起こったフツ族とツチ族との民族紛争
を元に制作されたノンフィクション映画。
ツチ族であるホテルの支配人ポールが1200人もの難民をホテルに匿うのだが…

□impressions
主人公であるホテルの支配人ポールが1200人もの難民をホテルに匿うストーリーや問題意識はさることながら、
民族・国民国家論について考えされられた作品。

西欧による植民地支配により、
すでに存在していた国のアイデンティーを無視した
支配と従属という関係が企てられた。
その人種という境界線を国民各々が理解し得ないままに
沸々とした感情が交錯し、紛争へと化してしまう。
それを国民は独立として受け入れてしまったのだろう。

ただ、彼等の中には一人の大統領が存在し
同じ言語を話し、同じ宗教を信じることで生まれる
強い国民感情というものがある。
本来なら国家としての存在意義を唱えるには全うであるが、他国の介入によってか否か、完全なる統治はできていない。

映画のストーリー中の下記やりとりが心に刺さった。
「このルワンダの惨劇を各国に伝えたらば
 世界は我々を救ってくれるはずだ。」
「それは違う。彼等は遠い外の国では恐ろしいことが
 起こっているのだと言い、ディナーを進めるのだ。」
1994年小学6年時にこの紛争があったにもかかわらず
当時事実を見過ごしていた自分を恥じるにも足らず、
今の日本にはその同胞と言うべき仲間が果たして存在するのか、
国民国家、それ以上には世界国家としての存在そのものの意義が問われてもおかしくはないと再考させられた。

冷戦後の世界は民主化の波が広まり、国際平和への期待は
高まると言われる一方、大義名分を掲げ他国の思想へ介入する縮図は今も変わらない。
最近では『ムハンマドの風刺画』問題で火に油を注ぐような
行為。各々のアイデンティーを尊重したらばそれはいかに許されざることかは容易にわかると思う。

この映画を日本で上映することで民族・国民国家論について
考えるきっかけが広がることを望みます。
簡単に世界平和と言ってしまいがちですが、
その根源はここなのかな、と私は思います。


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