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RENT|レント [映画]

■RENT|レント
監督:クリス・コロンバス
出演:ロザリオ・ドーソン、テイ・ディグス、ジェシー・L・マーティン、イディナ・メンゼル、アダム・パスカル、アンソニー・ラップ、ウィルソン・ヘレディア、トレーシー・トムズ、他
場所:東急Bunkamura ル・シネマ
会期:7月7日まで?
※1996年にニューヨークの小劇場から始まり、3ヶ月後にブロードウェイへ進出したミュージカルの映画化。プッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』をモチーフにジョナサン・ラーソンが脚本・作詞・作曲を手がけるが、プレビュー公演の前日に35歳の若さで死亡する(映画の脚本は別の人が手がけている)本映画では実姉のジュリー・ラーソンが共同プロデューサーに、ロバート・デ・ニーロも製作に携わっている。
http://www.movies.co.jp/rent/

□story
1989.12.24〜1990.12.24─ニューヨーク、イースト・ヴィレッジを舞台に繰り広げられる1年間の物語。
ギタリストだったロジャー(アダム・パスカル)はHIVに感染した恋人が自殺し、作曲ができなくなっていた。ルームメイトのマーク(アンソニー・ラップ)はドキュメンタリー作家を目指し日々カメラを回している。2人は家賃“RENT”が払えないほど貧乏で、かつての仲間で現在は金持ちの娘と結婚してアパートのオーナーとなったベニー(テイ・ディグス)から、立ち退きを迫られていた。そんなある時、ロジャーは下の階に住むダンサーのミミ(ロザリオ・ドーソン)と出会い彼女からアプローチを受けるが、恋人が忘れられずまた自らもHIVに感染しているロジャーは彼女を拒否する。

□impressions
─貧困、犯罪、エイズ、ドラッグ、同性愛、友の死…。
テーマはドキュメンタリー並みにシビア、
また1989〜1990という古くも新しくもない時代設定。
バラードから、R&B、ゴスペル、そしてタンゴまで
次々とくり出されるバラエティに富んだミュージカル映画。

冒頭の"Seasons of love"。
楽曲のよさからすでにのめりこみ気味。
加えて、ジョアンヌ役のトレーシー・トムズの声が突出してイイ!

かなり純度の高いミュージカルであったため、
通常の台詞の場面はごくわずかしかありません。

それゆえにメッセージ性はとても強くて、

ありのままの自分でいいんだよ〜もっと自分をだしていこうよ〜♪

正にそんな、ブロードウェイ的なおせおせノリ!
且つ現実味もアリで
元気になれる要素が満載でした。

11月には本場ミュージカルが
日本で観られるみたいですが、
やっぱりコレは場の雰囲気も重要ってことで…
NY、行っちゃいますか。ミュージカルツアー!!!

▼Rent Cast on Ellen
http://www.youtube.com/watch?v=53iMpVkDaa0&search=taye%20diggs

※追記
予告編で観たこの秋、ル・シネマにて公開の
ジョン・マルコヴィッチ主演『クリムト』も気になった。。
http://www.klimt-movie.com/


藤沢文学「蝉しぐれ」 [映画]

■蝉しぐれ
製作年度:2005年
原作:藤沢周平 「蝉しぐれ」(文藝春秋刊)
監督:黒土三男
出演: 市川染五郎、木村佳乃 、緒方拳 、原田美枝子 、他

□story
江戸時代の東北の海坂藩。下級藩士の牧文四郎(市川染五郎)の父(緒形拳)は、藩の派閥抗争に巻き込まれ、冤罪によって切腹を命じられた。以後、文四郎は謀反をおこした父の子として数々の試練にさらされるが……。(Yahoo!ムービーより抜粋)

□impressions
遅ればせながら「蝉しぐれ」を鑑賞。

作品各所に妥協の無い美しさがちりばめられていました。
思い返すとその感慨とはうらはらに、
消化不良になっている自分が不思議です。

話は純愛、友情、権力闘争をベースに展開しますが
途中演出として入る季節や風景の美しさがどうしても
人物描写から、浮くものに感じられて仕方がなかったため、
武士の精神的な労苦や緊迫を主観として感じられませんでした。
田舎育ちの私としては人物より風景に気をとられてしまい、
それはそれで感傷にひたる要素満載、お腹いっぱい、、、、、です。

市川染五郎さんは大好きな役者ですが、
やはりここでは品が良すぎる気がしました。
牧文四郎は下級藩士だった気が…
武士としての風儀と品はまた異なることなのかなと。

そうは言っても、、、
目的を完遂する日本人の雄々しさを存分に感じて、
甚だ原作を読みたくなる作品です。
万歳●日本!

蝉しぐれ

蝉しぐれ

  • 作者: 藤沢 周平
  • 出版社/メーカー: 文芸春秋
  • 発売日: 1991/07
  • メディア: 文庫


蝉しぐれ プレミアム・エディション

蝉しぐれ プレミアム・エディション

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2006/04/14
  • メディア: DVD




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ハラゴシラエして歩くのだ(fromかもめ食堂) [映画]

■かもめ食堂
原作:群ようこ
監督:荻上直子
出演:小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ、他
http://www.kamome-movie.com/
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□story
日本から最も近いヨーロッパの国、フィンランド。
サチエ(小林)はその街角で「かもめ食堂」を営むが客の来ない日がつづく。
ある日、最初のお客が現われる。
その客である日本人かぶれの青年トンミに「ガッチャマン」の歌詞を
教えるよう頼まれるが、サチエは出だししか思い出せない。
そんな時偶然書店でミドリ(片桐)に出逢う。
ミドリはすらすらと歌詞を教えてくれ、
お礼を言うサチエ。
やがてミドリはかもめ食堂を手伝い始める…

□impressions
清涼感があって、優しい気持ちになれる作品でした。
仕事やら人間関係やらに疲れてしまった人たちへ。
、、というと少し暗いですね。
我々の理想とする豊かなくらしが
ゆとりあるのんびりとした時間の中で繰り広げられていきます。
とにかく、画面に向かって終始笑顔。笑顔。
表現するには難しいのですが、
ミドリの一見変わった挙動は、わたしにとってはツボ命中。

キャスティングに於ける
小林聡美さん、片桐さん、もたいさんの絡みは、まさに絶妙。
サチエの優しさの溢れるしなやかな強さ、
ミドリの不器用な実直さ、
マサコ(もたい)の落ち着いたマイペースっぷり。
各々がうまく影響しあい、自分の生き方を見出していきます。

たとえお客が来なくても、毎日お皿をピカピカに磨き、
朝はマーケットにて買い出しを、
夕方はプールで泳ぎ、
夕飯は家で自炊し、
寝る前は合気道で心を鎮めて…

毎日変わりなく豊かに健やかに過ごせる生活の気持ちよさを
じんわりと感じて、ほっこり温かくなってしまったのでした。

かもめ食堂

かもめ食堂

  • 作者: 群 ようこ
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2006/01
  • メディア: 単行本


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クラッシュ [映画]

映画「クラッシュ」

監督:ポール・ハギス
出演:サンドラ・ブロック、ドン・チードル、マット・ディロンほか
http://www.crash-movie.jp/
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□story
話の舞台はロサンゼルス。
異なる人種が入り乱れる都市。
クラッシュ、
衝突の発端は、黒人刑事(ドン・チードル)が
交通事故に巻き込まれる。
そこで目にした若者の死体捜査に引き付けられるところより
話がさかのぼる。

□impressions
実にさまざまな人間模様が多重に構造化されている作品。
映画を観終わってすぐの自己感情は
正直、安堵なのか罪悪感なのかわからなかった。

登場人物各々は人としてあたりまえに、
善と悪を合わせ持っている。
(ここでは2つの相反する感情を私の偏見で善悪と記)

その善悪が人との衝突により影響しあう。
その衝突が互いに善として衝突するのか、
はたまた悪として衝突するのかはわからない。
もしくは、自己防衛として
その判断を偽る必要もでてくるのかもしれない。

そういった感情を吐き出すことは
往々にして私の中にもあるものだと思う。
それは過去を思い返すと罪悪感の要因にもなり得るし、
未来へ思いを馳せることは希望にもなり得る。

この現実を受け止めることができてよかった。
そう思えたことがうれしい作品。


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ホテル・ルワンダ [映画]

脚本:ケア・ピアソン、テリー・ジョージ
監督:テリー・ジョージ
CAST:ドン・チードル、ソフィー・オコネドー、ホアキン・フェニックス、デズモンド・デュベ、デイヴィット・オハラ
、カーラ・シーモア、ファナ・モコエナ、ハキーム・ケイ=カジーム、トニー・キゴロギ、ニック・ノルティ他

http://www.hotelrwanda.jp/
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□story
1994年、ルワンダで起こったフツ族とツチ族との民族紛争
を元に制作されたノンフィクション映画。
ツチ族であるホテルの支配人ポールが1200人もの難民をホテルに匿うのだが…

□impressions
主人公であるホテルの支配人ポールが1200人もの難民をホテルに匿うストーリーや問題意識はさることながら、
民族・国民国家論について考えされられた作品。

西欧による植民地支配により、
すでに存在していた国のアイデンティーを無視した
支配と従属という関係が企てられた。
その人種という境界線を国民各々が理解し得ないままに
沸々とした感情が交錯し、紛争へと化してしまう。
それを国民は独立として受け入れてしまったのだろう。

ただ、彼等の中には一人の大統領が存在し
同じ言語を話し、同じ宗教を信じることで生まれる
強い国民感情というものがある。
本来なら国家としての存在意義を唱えるには全うであるが、他国の介入によってか否か、完全なる統治はできていない。

映画のストーリー中の下記やりとりが心に刺さった。
「このルワンダの惨劇を各国に伝えたらば
 世界は我々を救ってくれるはずだ。」
「それは違う。彼等は遠い外の国では恐ろしいことが
 起こっているのだと言い、ディナーを進めるのだ。」
1994年小学6年時にこの紛争があったにもかかわらず
当時事実を見過ごしていた自分を恥じるにも足らず、
今の日本にはその同胞と言うべき仲間が果たして存在するのか、
国民国家、それ以上には世界国家としての存在そのものの意義が問われてもおかしくはないと再考させられた。

冷戦後の世界は民主化の波が広まり、国際平和への期待は
高まると言われる一方、大義名分を掲げ他国の思想へ介入する縮図は今も変わらない。
最近では『ムハンマドの風刺画』問題で火に油を注ぐような
行為。各々のアイデンティーを尊重したらばそれはいかに許されざることかは容易にわかると思う。

この映画を日本で上映することで民族・国民国家論について
考えるきっかけが広がることを望みます。
簡単に世界平和と言ってしまいがちですが、
その根源はここなのかな、と私は思います。


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