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6/29 19:30〜「THE BEE」NODA・MAP番外公演 [演劇]

「THE BEE」NODA・MAP番外公演 日本バージョン
原作:筒井康隆~「毟りあい」(新潮社)より~
脚本:野田秀樹/コリン・ティーバン
演出:野田秀樹
出演:野田秀樹/秋山菜津子/近藤良平/浅野和之
会期:2007年06月22日(金)~2007年07月29日(日)
場所:シアタートラム
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2007/06/thebee.html
http://www.nodamap.com/02thebee2/gaiyou.htm
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□summary
筒井康隆の短編「毟りあい」を、野田秀樹とアイルランド人作家コリン・ティーバンが戯曲化し、昨年のロンドン初演で大評判となった注目の舞台が日本初登場。初演時と同じく野田が自ら演出・出演を担うのはもちろん、今回は新鮮な顔合わせの日本人キャスト版とロンドン初演時のキャスト版を連続上演します。
(シアタートラムサイトより引用)

□impression

戯曲をはじめて読んだ時同様、
「残る」「ひっかかる」という
印象の強い芝居であったように思う。
効果的な音響が今でもふと聞こえてくるような気がして
それに追随する映像が鮮明に蘇ってくる。

先立ってロンドンにて公演されたときとは全く別物として
演出を施された舞台だそうだ。

目下には舞台全面を覆うかのような大きな模造紙がぶら下げられ、
その紙を街の中、壁面、家具等に見立てて、話が展開される。

野田秀樹演ずる井戸以外のキャストは1人で数役を
入れ替わり立ち代わり演じ、
はじめはその滑稽な有様に客席からも笑いが漏れるが、
徐々にそれは緊張の走る儀式へと転じていく。

被害者から悪人へと転ずる井戸が、加害者である小古呂のその妻に発する抑圧と
それに従わざるを得ない妻の有様。
または、犯人の小古呂と井戸。
力で抑圧し合うことの連鎖が続いていく。

この部分は
戯曲を読んだ際、女性として解釈するには非常に辛く、
これが舞台ではどのように表現されるのか…期待をしていた部分でもある。
案の定、舞台上ではいとも冷淡に刻々とその儀式が表現されていた。

かつて、『痴漢に対し、声をあげない女性が悪い』という意見をメディアに発した男性に対して
なんとも胸くその悪い思いをしたことがあった。

それが、今回の舞台における『蜂』の存在、
井戸が異常なほどに恐怖を示すものとは、
抑圧された恐怖の象徴なのではないかということに
少し繋がったような気がした。

そう思えた事で、『恐怖』ということに対し、少しの安堵感と普遍さを感じた。





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