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オレステス [演劇]

■オレステス
作: エウリピデス
翻訳: 山形治江
演出: 蜷川幸雄
出演:藤原竜也/中嶋朋子/北村有起哉/香寿たつき/吉田鋼太郎/寺泉憲/瑳川哲朗/他
会期:2006年9月6日(水)〜10月1日(日)
場所:Bunkamuraシアターコクーン
http://210.150.126.198/shokai/cocoon/lineup/shosai_orestes.html
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□story
不倫の末、父アガメムノンを殺した実の母親クリュタイムネストラを殺し、父の仇討ちを見事に果たしたオレステス(藤原竜也)。しかし彼はその後、復讐の女神たちに呪われ、正気と錯乱を繰り返して衰弱していった。姉エレクトラ(中嶋朋子)は、全てを捧げ必死に看病するが狂気の発作は一向に癒えない。
そして今日にもアルゴス人たちは母殺しの姉弟の処刑方法を投票で決めようとしているが…
(公式サイトより引用)

□impression
誠実な現場を目の当たりにした感じです。

今回の大きな舞台演出は時折スコールのような雨が降ることのみ。
、、、、といっても
本当に舞台上部から、ザザ〜〜〜〜っと雨が降るんです。
(1公演で何???リットル水を使っちゃうのかしら。)
もちろん舞台は水びたしですし、役者もびしょぬれ。
役者への体力的な負荷を考えると生なましい。
藤原くんにいたってはこのぐしょぐしょの舞台上で絶妙な狂い方を
表現している。

ただ、ギリシア悲劇特有の様式には
物足りなく思ったり、あまりにタイミングがよすぎたり
とどのつまり神は機械じかけなのね?!
この辺、プログラム内で役者陣も言及していて内心ほっとしたところも…。

いやいや。
とにかく、勉強になりました。
というか、もっと勉強しなきゃ。





熊田千佳慕展/山名文夫と熊田精華展 [芸術]

佳慕展 花、虫、スローライフの輝き
■ 山名文夫と熊田精華展 絵と言葉のセンチメンタル

会期: 2006年6月24日(土)〜9月3日(日)
午前10:00〜午後6:00(入館は5:30まで)
月曜休館[ただし、7月17日(月・祝)は開館、7月18日(火)休館]

会場: 目黒区美術館
http://www.mmat.jp/
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□about
熊田千佳慕(くまだちかぼ 1911生まれ 95歳)は、第二次大戦前デザイナーとして、また戦後を絵本作家、昆虫や花を描く美術家として活躍を続けてきました。詩人・熊田精華は実兄で、その親友である山名文夫に千佳慕はデザイナーとして師事しました。
(公式サイトより引用)

□impressions
とても楽しみにしていた展覧!
それなりに時間がかかるかなと推測していましたが、
見応えありすぎで時間超過。いくらあっても足りないほど。

熊田千佳慕氏の作品に於ける
緻密に一本一本の線を織り成す作風には、
淡いレイヤーの中でくっきりとしたそのもの自身の輪郭が浮かび上がってくるようで
オブジェクトとしての昆虫、草花のひとつひとつをこころから大切に思って観て取ることができ、単に鑑賞者として凝視するに留まらず、軽やかに抜けるような優しい心持ちが持続されました。

中でもレンゲソウの花の描写は花びら管束部分の、色の移ろいの緻密さが特に印象的でした。
みつばち系の仮想作品には思わずププっと笑いが漏れる感覚を覚えて、突如絵本が読みたくなり、その後ふらっと敷地内区民図書館の児童書コーナーに立ち寄ってしまうことになります・・・
※ちなみによんだえほんはHさんオススメの「かんがえるカエルくん」と「まだかんがえるカエルくん」

横道それましたが、
山名文夫氏と熊田精華氏に触れるとまだまだ書きたいことがあるのと
煮詰まり切ってないのとでまた後日レビューするとします。
熊田千佳慕氏の細密さに加え、さらにこの二人の書簡…って
館内で必死に書簡を読み進めて参りましたが細かいエピソードがこれなかなかおもしろいです。
わたしの最愛する文庫本 『錦繍』(著:宮本輝)が書簡体であるのも重なって
ちょっと、われ発見気分(陶酔?)に陥りながらの日々です。

会期、9月までですし。。
ぼちぼち鑑賞しましょう。

まだかんがえるカエルくん

まだかんがえるカエルくん

  • 作者: いわむら かずお
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 1998/05
  • メディア: 大型本

錦繍

錦繍

  • 作者: 宮本 輝
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1985/05
  • メディア: 文庫


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トリスタンとイゾルデ [演劇]

■トリスタンとイゾルデ
作: リヒャルト・ワーグナー
作演:宮城聰
翻訳: 原田敬子
出演:美加理、阿部一徳、吉植荘一郎、大高浩一、中村優子、本多麻紀、大内米治、片岡佐知子、諏訪智美、鈴木陽代、加藤幸夫、桜内結、池田真紀子、石川正義、塩谷典義、司田由幸、山縣昌雄、森山冬子
会期:2006年7月24日(月)〜30日(日)
場所:東京国立博物館 庭園 特設舞台(野外公演)
http://www.kunauka.or.jp/jp/index.htm
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□story
1857年から1859年にかけて作曲されたリヒャルト・ワーグナーのオペラとして名高い『トリスタンとイゾルデ』。宮城聰氏の手によって新たに作演され、2001年の初演を経て今回再演となる。

□impression
レビュー遅すぎです。私。
演劇推進委員会といたしましては、早くも2006年お芝居ランキング(わたしの独断と偏見best3)の座に
確実にランクインするであろう作品を観たにも関わらず…

場所は前述通り野外公演。
東京国立博物館 庭園の特設舞台です。(http://www.tnm.jp/jp/guide/map/index.html
丁度本館の裏手にあたり、急傾斜の客席目下には碁盤目(タテ3目×ヨコ6目)に
はり巡らされた木の舞台があります。奥には真っ黒に広がる池。そしてうっすら茶室、樹林…。
舞台升目部分はガラス版で透明。一つ一つの升の下には青白い照明が設けられています。
舞台左手には舞台に繋がる1本の橋立があり、そこから役者が出ハケ。

舞台だけで、おもしろさを感じてしまうところですが
ク・ナウカのその演出の手法も独特。
ひとつの役を“ 語り(speaker)”役者と“動く(mover)”役者とが別に演じることで、
その役柄が如実に表現されます。
moverは表情も変えず人形のように鈍化する動きにひたすら息を込めます。
speakerは着席しているのがままならない程にダイナミックでリズミカルな台詞を放出させます。

役者の衣装は全てアジア風に置き換えて演出されるため、
イングランドのトリスタンは紺色+帽子で日本の軍人の様、
アイルランドの姫イゾルデは紅色の琉球風の裾に重さを感じる着物であり、2人が異なる島の出身であることがわかります。

後半部、トリスタンとイゾルデの2人舞台は鳥肌ものに美しく、
息も唾も飲みこめません。といったかなり息苦しい状態かと思いきや
片肘はらない野外舞台の開放感が絶妙にマッチしてとても気持ちよく見られました。
美加理さんがただもう世俗を超越した天女なんだかなんなんだかわからないほどに
美しすぎて、光とともに私もエスケープして現実に戻ってこられません状態です。

最後、照明でパーっと池を照らされた時、水上に花茎を伸ばした蓮が見え、
さらに心持ちが軽く高揚していく形でのクライマックスでした。
…それからというものの、心象に則してこのままこちらの世界へいっちゃいたい感が数日頭から離れず、日々結構な割合で語り手の壮快なリズムや動きがすこぶる鈍化された世界観が舞い戻ってきます。

いやぁ。ほんと、次行くときは誘います!(誰?)


残酷な神が支配する [演劇]

■残酷な神が支配する
シベリア少女鉄道 vol.16
作演:土屋亮一
出演:前畑陽平/篠塚茜/藤原幹雄/吉田友則/横溝茂雄/出来恵美 / 加藤雅人(ラブリーヨーヨー)ほか
会期:2006年7月6日(木)〜15日(土)
場所:吉祥寺シアター
http://www.siberia.jp/
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□summary
萩尾望都の。。。。を意識しているのかと思いきや全くそうではありませぬ。
前半1時間以上の長くゆるい前フリから後半一気にオチを魅せるシベリア少女鉄道。
今回2回目の観劇。個人的には結構ツボでした。
ただし、オチがわかっちゃうとなんとも面白みにかけるので、
行ってみたい人は下記を読まずにどうぞ!!

□impression
はじめての吉祥寺シアター。
ここ、舞台傾斜が急でかなり観やすい。
ひょっとしたら彩の国さいたま芸術劇場よりも急傾斜かも!?
音響もかなり良い方。

それはさておき…

3面の回り舞台にてカフェテリア→部室→事務所と展開します。
スモークのかかった照明の暗さからもケラさんの「労働者M」を彷彿させられます。

最初の1時間はごく普通の、ちょっと油断したら夢の世界へスリップしそうな
ゆる〜い、ベタ〜な、台詞劇。
誘拐事件の謎解きから始まり、警察に保管された機密データを巡るドタバタ劇、
そして後半突如・・・話のオチへと急展開。

「1,2,3、ダァーーーーーー!」

猪木ボンバイエ、、です。

回り舞台ならではの虚空を巧みに利用した演出。
、、、確かに、
暗黙の了解をバカになって掘り起こす意味では納得の面白さでした。

舞台を猪木のビンタが回すという
ある意味インタラクティブな感覚が満載であるのも新鮮。

前半うとうとだっただけに、パンチングは特大。
いやはや恐ろしき演出力。。。




あわれ彼女は娼婦 [演劇]

■あわれ彼女は娼婦
作: ジョン・フォード
翻訳: 小田島雄志
演出: 蜷川幸雄
出演:三上博史/深津絵里/谷原章介/石田太郎/立石凉子/梅沢昌代/高橋洋/月影瞳/戸井田稔/妹尾正文/鍛治直人/たかお鷹/中丸新将/有川博/瑳川哲朗
会期:2006年7月6日(木)〜7月30日(日)
場所:Bunkamuraシアターコクーン
http://210.150.126.198/shokai/cocoon/lineup/shosai_aware.html
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□story
中世のイタリア、パルマ地方。勉学に優れ、人格的にも非の打ち所がないと将来を嘱望されるジョヴァンニは、尊敬する神父に、自分の心を長く苦しめてきた想いを打ち明ける。
それは、妹アナベラを女性として愛しているという告白だった。神父は叱責するが、ジョヴァンニは鎮まらず、アナベラに気持ちを伝えてしまう。すると彼女もまた、兄を男性として愛していた。ふたりは男女として結ばれるが、幸福な時間は続かず、やがて妊娠が判明。カモフラージュのために、アナベラはかねてから求婚されていた貴族のソランゾのもとに嫁ぐが、ソランゾは彼女の不義を見抜き、怒り狂う。そして、お腹の子供の父親が妻の実の兄であることを探り当てるのだが……。(公式サイトより引用)

□impression
行ってきました!待ちに待って!!!

タイタス・アンドロニカスの時は舞台全体が白い中、
赤が差し色として映える印象をもちましたが、
今回はふかっちゃん演じるアナベラの純白が差し色として映えるような
トーンの暗い舞台です。
後方には半円上の2階建ての建物に窓が並び、その窓ひとつひとつには
サテン風のつるつるした質感のカーテンが張られ、
ストーリーの展開に応じてそれらが風でたなびく演出がありました。
また、天井からは赤い糸のようなものが無数に垂れ、悲劇としての血生臭ささを
彷彿させられます。

ふかっちゃんと三上さん。
この組み合わせ、期待以上にイイです。
何らかの形で誇示しているものを見せられるという感覚ではなく
観客としてこの2人の醸す生々しさをのぞいているような心持ちになれる、
その禁断の演出が妙にリアル。

三上さんの小柄ながらに筋の見えるような魅惑の存在感が効いていて、
娼婦とうたわれるアナベラ(ふかっちゃん)の純粋さがさらに引き立つようでした。

表題にも掲げられている「あわれ彼女は娼婦」。
これは果たしてアナベラの実兄とセックスしていた行為に対してなのか
実兄の命を救うためにといえ、事態を収拾させるために好きでもない男との結婚に踏み切った行為に対してなのか?
個人的にはおそらく後者なのではないかと思うところと、
そうあってほしいと思うところがあります。

もう一回観に行きたい舞台です。


V.M.-ヴァギナ・モノローグス [演劇]

■V.M.-ヴァギナ・モノローグス
作:イブ・エンスラー 
演出:宮本亜門 
出演:東ちづる 内田春菊 野沢直子
会期:6/27(火)~7/2(日)
場所:スパイラルホール
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□outline
“女性自身”についてのエピソードを3人の女性が読むリーディング・ドラマ「V.M.-ヴァギナ・モノローグス」。世界60数カ国で上演され、世界中の女性が笑い、涙し、共感した刺激的な舞台です。さまざまなキャストで不定期・無期限上演されるプロジェクトの第一弾!
V.M.OFFICIAL BLOG http://blog.e-get.jp/vm 

□impressions
日々観ているお芝居のテイストとまた異なるものを観てみようかなとの冒険からの鑑賞。
はなから期待度は低めであったのは否めません。
テンションやや低でごめんなさい。。。

舞台美術はスワロフスキーが数珠つなぎとなったものが
ステージ背後に滝のように垂れ流しにしてキラキラ。ホリプロっぽい!?
客席左右には女性を意識した足のようなモチーフ?が壁から突き出している。

ストーリーは役者3人が声をかぶせるように女性器に関するエピソードを
リーディングする朗読劇。

に、してもイブ・エンスラーの脚本を直訳して演出することは本意かも
しれませんが、あまりにアメリカ色が強く、ピンときませんでした。
ピンとこない=ノンフィクションであることを醍醐味として理解できないわけです。
そうであるならば日本人をもっと調査して日本人特有のエピソードとして加筆し演出する必要性が
あるのでは?と疑問に思いました。
ノンフィクションに関連して、、、、
キャストの内田春菊さんはデフォルトで性的なイメージが強すぎて
ノンフィクションにもフィクションにも捉えかねない表現が
なんとも演出上統一が図れていない印象を受けました。ほんと、もったいないー。

キャストを変えたらもっと面白いお芝居が観られるかなという気はしますが
(個人的にはキャスト白石加代子さんで、日本色をぷんぷん香らせて・・・で、観てみたいな)
ちょっとロングランは厳しいんでないの?と、毒をはいちゃいます。

先月鑑賞したケラさんの台詞劇「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない? 」の完成度が
あまりに高すぎたこともあり、かな~り消化不良になりながら帰ってきました。

来週はまちに待った「あわれ彼女は娼婦」だ~!!!





RENT|レント [映画]

■RENT|レント
監督:クリス・コロンバス
出演:ロザリオ・ドーソン、テイ・ディグス、ジェシー・L・マーティン、イディナ・メンゼル、アダム・パスカル、アンソニー・ラップ、ウィルソン・ヘレディア、トレーシー・トムズ、他
場所:東急Bunkamura ル・シネマ
会期:7月7日まで?
※1996年にニューヨークの小劇場から始まり、3ヶ月後にブロードウェイへ進出したミュージカルの映画化。プッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』をモチーフにジョナサン・ラーソンが脚本・作詞・作曲を手がけるが、プレビュー公演の前日に35歳の若さで死亡する(映画の脚本は別の人が手がけている)本映画では実姉のジュリー・ラーソンが共同プロデューサーに、ロバート・デ・ニーロも製作に携わっている。
http://www.movies.co.jp/rent/

□story
1989.12.24〜1990.12.24─ニューヨーク、イースト・ヴィレッジを舞台に繰り広げられる1年間の物語。
ギタリストだったロジャー(アダム・パスカル)はHIVに感染した恋人が自殺し、作曲ができなくなっていた。ルームメイトのマーク(アンソニー・ラップ)はドキュメンタリー作家を目指し日々カメラを回している。2人は家賃“RENT”が払えないほど貧乏で、かつての仲間で現在は金持ちの娘と結婚してアパートのオーナーとなったベニー(テイ・ディグス)から、立ち退きを迫られていた。そんなある時、ロジャーは下の階に住むダンサーのミミ(ロザリオ・ドーソン)と出会い彼女からアプローチを受けるが、恋人が忘れられずまた自らもHIVに感染しているロジャーは彼女を拒否する。

□impressions
─貧困、犯罪、エイズ、ドラッグ、同性愛、友の死…。
テーマはドキュメンタリー並みにシビア、
また1989〜1990という古くも新しくもない時代設定。
バラードから、R&B、ゴスペル、そしてタンゴまで
次々とくり出されるバラエティに富んだミュージカル映画。

冒頭の"Seasons of love"。
楽曲のよさからすでにのめりこみ気味。
加えて、ジョアンヌ役のトレーシー・トムズの声が突出してイイ!

かなり純度の高いミュージカルであったため、
通常の台詞の場面はごくわずかしかありません。

それゆえにメッセージ性はとても強くて、

ありのままの自分でいいんだよ〜もっと自分をだしていこうよ〜♪

正にそんな、ブロードウェイ的なおせおせノリ!
且つ現実味もアリで
元気になれる要素が満載でした。

11月には本場ミュージカルが
日本で観られるみたいですが、
やっぱりコレは場の雰囲気も重要ってことで…
NY、行っちゃいますか。ミュージカルツアー!!!

▼Rent Cast on Ellen
http://www.youtube.com/watch?v=53iMpVkDaa0&search=taye%20diggs

※追記
予告編で観たこの秋、ル・シネマにて公開の
ジョン・マルコヴィッチ主演『クリムト』も気になった。。
http://www.klimt-movie.com/


【唐組】紙芝居の絵の町で [演劇]

■紙芝居の絵の町で
作・演出:唐十郎
出演: 唐十郎/鳥山昌克/久保井研/辻孝彦/稲荷卓央/藤井由紀/赤松由美/丸山厚人/多田亜由美 他
会期: 2006年4月21日-6月18日
会場: 新宿花園神社特設紅テント
http://homepage3.nifty.com/shibai/
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□impressions
本日ソワレのお芝居は、
唐組、紅テントでの観劇であります。

っか〜〜〜!!!
なぜに!明るいうちに紅テントを写真におさめておかなかったのか!
千秋楽ゆえ悔やまれる。
(掲載の写真は帰りの出口付近でテントをパシャリと。見えない〜)
もっと鮮明に掲載できたらばかなりのわくわく感が伝わるんだけどな。。。

とかく、雰囲気やら熱やらを伝えたいお芝居なのでした。

歴史ある劇団なだけあり、古くからのファン層も多く、
老若男女幅広い観劇者たち。歌舞伎の雰囲気にも似ている。

声を張っての台詞廻しと軽快なリズム。
なんだか解釈はわからないけれど
節々が祭りのようで楽しいね。という舞台。

役者陣みな熱くて、
中でもやはり唐さんの目は本当に良い。
なんかこう、キャリアを経てして尚持ち続ける情熱みたいなものが
ありありと伝わってきました。
気持ちがよかった反面、自分に置き換え反省する点も多々で、
熱さに熱さを返せなくてごめん。な気持ちになっちゃいました。

でもまぁ奮起するきっかけということで、
2、3発の勢いかましていこうじゃないか〜と
帰り道でまたライバル話へと盛り上がった。

これからです。これから。


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ヴァージニア・ウルフなんかこわくない? [演劇]

■ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?
作:エドワード・オルビー
演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
翻訳:徐 賀世子
出演: 大竹しのぶ 稲垣吾郎 ともさかりえ 段田安則
会期: 2006年6月5日-6月30日
会場: Bunkamura シアターコクーン
http://www.siscompany.com/03produce/14virginia/
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□story
結婚23年目を迎えた大学教授夫妻ジョージとマーサ(段田&大竹)。
結婚生活の惰性と幻滅の毎日の中で、二人はある刺激を求めていた。
ある夜、マーサの父である学長主催のパーティから泥酔気味で帰宅した二人は、パーティで知り合ったばかりの新任の助教授夫妻ニックとハネー(稲垣&ともさか)を自宅に招き入れる。
この初対面同然の若いゲストの面前で、ジョージとマーサはお互いの不満を爆発させ、激しく罵りあい、その露悪的な振る舞いはエスカレート。
やがて、その矛先は若夫婦にも向けられ、否応なくこの狂気のゲームに巻き込まれていく。
眠りを忘れた長い夜に繰り広げられる壮絶な戦い。果たして、彼らに夜明けは訪れるのか?!
(公式サイトより引用)

□impressions
スリリングな台詞劇。
360度円形舞台に4人の役者。
入れ替わり立ち替わり、
S→M→S→M→S→M→S→M→………………
物語はスピーディに展開し、
重鎮な内容とは裏腹にコメディチックな笑い。笑い。笑いだらけ。
本当に、理屈抜きでおもしろいお芝居でした。

そして、
とにかく、
しのぶさん!!
日本人が米国人を演じるという無謀な挑戦を強いられる中、
一人抜きん出た演技。
舌巻きの!?口調が超人的にうまく、
台詞回しも日本人離れの…
で、登場から圧巻。

1幕でちらかった部屋をぞんざいに片付けるシーンでの立ち回りのうまさと段田さんとの台詞のつなぎが気怠いながらにも心地よくて。

2幕のテンションにドキッとさせられ。

最終幕でその想像を断ち切る悲しみをしっとり感じて。。

間違いなく【大竹しのぶの会】への入会者数は
これを機にもっともっと増加するはず!!!
・・・と、話はしのぶさんばかりになっちゃいましたが。

各所キーワードででてきた想像上の、
『こども』。

ここのとこは、もっと解釈を深めることにより
笑いと悲しみに奥行きを感じる結論となりそうです。

本日、マチネ&ソワレで計2本のお芝居を観ました関係上、
また後日追記することにします。


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ウィー・トーマス [演劇]

■ウィー・トーマス
作:マーティン・マクドナー
演出:長塚圭史
出演:高岡蒼甫、岡本綾、少路勇介、木村祐一、今奈良孝行、堀部圭亮
会期: 2006年6月6日-6月11日
会場: 東京グローブ座
http://www.parco-play.com/web/play/thomas/top.html
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□story
アイルランドの古い民家のリビング。テーブルに敷かれた新聞紙の上には、頭部が半分吹き飛んでしまった黒猫が血まみれで置かれている。傍らにはこの家の主人ダニー(木村)と、近所に住むデイヴィー(少路)が呆然とたたずんでいる。
問題は、この死んでしまった黒猫、ウィー・トーマスがダニーの猫ではなく、彼の息子・パドレイク(高岡)が5歳の頃から異常に可愛がっている猫であるということ。
パドレイクの凶暴ぶりをよく知るダニー&デイヴィーは猫殺害の事実を隠そうと必死になるがその隠蔽工作は彼の怒りに油を注いでしまう・・・

□impressions
R指定ですし、
前評判は聞いていたつもり。
恐れおののき、舞台からの距離は充分に。(3階席)
が、しかし、想定の範疇を見事に超えました。

うっっ。
、、、、、ひ。
ゲロゲロぶったまげ〜〜

観劇中は心身硬直。
本当に、肩首が凝っている。

その妙に長い間や、一瞬にして感覚がクリアになる場面転換が
より密な緊張感を感じさせるものとして効果覿面。
舞台美術と照明の掛け合いが◎でした。
夜から朝になる転換は自然光並に美しい。
あの技巧、他の舞台でも観たことのある方がいらっしゃったら教えていただきたいほど。
照明さん、追ってみようかな。

そして物語の根源にあった
愛すべきものへの喪失感をうめていく連鎖。

ごくドライに完結するようにも見えますが、
行動を起こすことにより、自分の立ち位置を把握したいと思う欲求のようにも
感じられました。

ああ、この場ではこういった役回りを演じ、
方や別の場では違う自分を演じ、、、
でもそう体裁を整えたところで
毅然とした戦いの根源は見えなかったりする。
自分の中でも感じてしまうちょっとした不自然に少し呼応して
考えてしまう物語でもありました。
わたし自身はまだまだ長期戦かな。と。


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